歌の復権を!(1/2)【コラム⑬】

 

ちあきなおみさんの歌う『黄昏のビギン』がめっちゃいい。軽く歌っているのに、その深さと言ったら…!! それに♪新宿駅裏紅とんぼ と歌う演歌「紅とんぼ」の語り口。なぜあんなにもウマい歌い手が活動を停止してしまったのか?

そう言えば死亡説まで流れたことがある。今どうしているか……分からない。

かなり昔、ロスの雑貨屋で突然ラジオから流れて来た「My Heart Belongs to Daddy」。あれには痺れたァ。それがメリー・マーティンというミュージカル・スターだと分かるまでに随分日数を要した。

彼女、『ハロー・ドーリー』というミュージカルを持って日本に来たことがある。僕の家にその時のパンフレットがある。舞台がどうだったかは記憶にないのだが、エセル・マーマンと並び称される二大ミュージカル女優と知るには、僕はあまりにミュージカルの知識が乏しかった。でも、あのラジオから流れた歌声は長らく僕の耳から離れずにいた。

ウテ・レンパ―の初来日の時も衝撃的だった。特にクルト・ワイルの「My Ship」という曲で、最後の音符を歌う前に、大きなため息を入れられた日にゃまさに「やられたぁ~」って感じ。北区十条にある篠原演芸場で下町の玉三郎を見た時と同じショックを味わった。

言い出せば切りがないが、僕が若いミュージカル女優に必ず聞かせるCDがある。

『CABARET』の表題曲。日本では映画版のライザ・ミネリの歌で有名だが、僕の好きなのは、ロンドンキャスト盤で、ジュディ・ディンチが歌っているやつだ。この人、ロイヤル・シェイクスピア劇団の有名な女優で、日本にも『真夏の夜の夢』で来日し、パックの役を実に軽妙にやってのけた。

映画007シリーズでボンドの上司Mの役をやっている強面の女優と言えば分かる人もいようか? 名優山崎努さんが一番好きな女優でもある。ディンチは、このほか舞台『リトル・ナイト・ミュージック』で「Send in the Clowns」を歌っている。CDこそないものの、YouTubeで歌っている姿を見ることが出来る。その貫禄と言ったらない。

去年のガラコンサートでシルビア・グラブがこの歌を歌ったのだが、シルビアにその映像を見せたのは言うまでもない。また映画『ナイン』で「フォリー・ベルジェ―ル」を歌っている、あのおばさんだ。

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歌の復権を!(2/2)【コラム⑬】

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Jin Tadano

東温市は古い上着をなかなか脱ごうとしないそうだ。でも本物の文化は受け入れるだろう。時代は変わり、新しい風が吹き始めている。若者の間に芽生えたこの風潮をしっかりと受け止め、東温市発信のアートを広めたい。

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